舞台は1962年の冬。
LAの大学で英文学を教えるジョージのある1日。
ジョージが長年連れ添ったボーイフレンドを事故で亡くし8ヶ月が経った時の事。
最愛の人の不在に、未だ悲しみの癒えない彼は、その人生を自らのてで終わりにしようと決意し、
人生最後の朝を迎える。
そして彼はいつものように外出し、顔なじみの人物とのさりげない会話や、
美貌の学生ケニーとの新しい出会いに遭遇し
苦悩に沈んでいた表情を少しだけほころばせながらも
哀しくも、愛おしくもなるほどささやかにその日を過ごしていく。
TOM FORDはグッチやイブ・サンローランを去った直後、
自身のブランドTOM FORDを立ち上げる前
念願の映画作りの為の映画製作会社を立ち上げていました。
このデビュー作「シングルマン」では自ら脚本も執筆。
クリストファー・イシャーウッドという作家の同名小説を原作に
実体験や自身の日常を盛り込みながら書いたといいます。
またサントラは映画「花様年華」で知られる作曲家が手掛けました。
主人公のジョージが朝目覚めたとき、彼の目に移る世界はセピアに近い程色褪せていた。
それが一時一時を噛み締めながら時を過ごしていく中で
はっとするような色が差し込まれてくる。
光と色が起こす奇跡のような現象。
ジョージの目に映る内省的な世界はそれくらいストイックで的確な色と光のコントロールにより
丹念に描き出されていく。
選び抜かれたモチーフ、60年代ファッション、
漂うムード、エロス、ダンディズム
そして孤独な中年ジョージの物語のストーリーと映像の絶妙な関係性
ジョージの悲しみの深さへ落ちていくような感覚
主演のコリン・ファースはヴェネチア映画祭で最優秀主演男優賞を受賞。
ジュリアン・ムーアはジョージの親友チャーリー役を好演。
美貌の学生ケニーの俳優はニコラス・ホルトはこの出演がきっかけてTOM FORDの広告モデルを務める。（２０１０年SS）
モデル界からは売れっ子のジョン・コルタジャレナがカメオ出演。
大人なスタイリッシュ・ムービー。
「シングルマン」
監督・脚本・製作： TOM FORD
出演：コリン・ファース、ジュリアン・ムーア、マシューグード
ニコラス・ホルト、ジョン・コルタジャレナ
2009/アメリカ/101min
日本では10/2より全国ロードショー
そしてTOM FORDのセクシーな広告を少し掲載。
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